森美紀子with 若林稔 at ランドマークプラザ
2007年 10月 23日
1日目の一つ目のステージはどこへ行こうかと、東京駅に着くまで相当迷いました。ボーカルライブが2つ。どっちにしようかと迷い、結局、「日本人には珍しいアメリカンソプラノの明るい歌声」、「中村八大氏に見出され」という紹介文に惹かれ、ランドマークプラザへGO!森美紀子さんの歌唱は初めてで、TomTomにとっては大当たり!でした。
「あぁ、もっと聴いていたい」と感じるような素敵な歌声でした。あぁいう歌声を「アメリカンソプラノ」って言うんだ!という体験でした。私の目指している歌世界の色彩に近い世界でした。この日の演奏曲目にはジャズジャズした曲は多くはありませんでしたが、ふわっとした中にビートもグングン、ブンブンでした。(変な表現でしょか?)漠然としていた世界の輪郭がなんとなく見えたような気がして、嬉しかった。(でも道は遠いなぁ…。)このような歌声を聴くと、ハッピーでさわやかな気分になります。
<演奏曲目>
① On Green Dolphin Street
② If The World Had A Song
③ Summer Time
④ My Favorite Things
⑤ 蘇州夜曲
⑥ Melodies Of Love(ピアノソロ)
⑦ Fly Me To The Moon
⑧ ???(知らない曲でした。曲名をヒアリングできませんでした。)
⑨ Amazing Grace
①は、リズムとコード進行から、絶対「イパネマ」だッ!と思いきや、
Green Dolphin!ボサノバでした。本当に意外で、私もあんな風にボサノバで唄ってみようと思いました。
②と⑧は知らない曲でしたが、素敵な曲でした。⑧は「どうして空は青いんでしょう?」と前置きして唄い始められました。よかったなぁ…。曲名は何だったのでしょう…。
④ My Favorite Thingsの歌唱は、今回のジャズプロで3回聴きました。森さんのMy Favoriteが一番素敵でした。よかったなぁ…。かっこいいのとは別の「すてき」な世界でした。(連発してますね~、「すてき」って。もちろんカッコイイのですが。)この曲を唄うボーカリストの心意気はすごく理解できるのだけれど、難曲であるがゆえに、チェックが厳しくなってしまいます。森さんは、歌(詩)の世界をちゃんと膨らませて暖かく表現しているように感じられました。「ちゃんと」って言ったら失礼かもしれないのですが、英語の発音がつぶれていたり、型どおりのジェスチャー入りだったりすると聴く気にならなくなってしまう曲の一つでもあり、手ごわい曲でもあります。(自分だって唄うくせに、生意気だなぁ、私。)
⑤ ジャズボーカリストなのに「蘇州夜曲」を唄う人のことを、実は今まで許せませんでした。どんなに好きなボーカリストでも解せませんでした。でも、そんなこと言っていてはいけないと思うほど、目からウロコの世界でした。森さんはこの歌の世界を、今まで聴いたことのないような声のベールで唄われました。オペラでもなく、歌謡曲でもなく、ポップスでもなく、ニューミュージックでもなく…。不思議でした。す~っと入ってきました。声の魅力と表現力の豊かさ、説得力って、こういうことなのかもしれないと思いました。単に「唄う」のではなく、曲の魅力が十分に表現されていたのだと感じました。
⑨は十八番という感じでした。確か、途中からゴスペルアレンジでした。
多彩な選曲でした。どれもパーソナリティがにじみ出ているような気がしました。
ピアノの若林稔氏の伴奏は、まるでドラムもベースもそこに居るかのような縦横無尽な歌伴でした。⑥も、迫力ありました。ピアノ一台で、何でもできちゃうという印象でした。
ところで、観客の多くが年配(初老~それ以上)の方々でびっくりしました。もっと若人にも注目してもらえればいいのになぁ…と正直、もったいないと思いました。
新しい発見があったステージでした。
(今日は歌の練習、サボタージュ…。)