春の花

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先週、横浜美術館の「ロバート・キャパ展」を観に行きました。美術館の敷地内の木蓮の花が満開で、快晴の青空に映えてとても綺麗でした。

戦場カメラマン―ロバート・キャパとその恋人ゲルダ・タローの二人の写真展…。生々しい戦争の写真、犠牲者の写真、…破壊と哀しみの記録。モノクロの世界は、かえってその体温の無さが伝わってきて重苦しい感じがしました。この二人の短い生涯に想いを馳せると同時に、写真を観ていて、どうしても3.11大震災の記憶が頭の中を占領し拭い去ることができませんでした。戦争の惨状と大震災の惨状が酷似していると感じるから…。破壊された町や住居、難民(避難者)となった人々、戦災(震災)孤児となった子供たち。そしてその子供たちに手を差し伸べる戦勝国の軍人たち。人間は憎み合うことと助け合うことを、昔からずっと繰り返してきたのだと思います。矛盾を感じるけれど、それが人間の在りようなのだろうと…。

館内では同時に、ピューリッツァ賞を取った沢田享一氏の写真も展示されていて、これも又戦争の悲惨さを伝えているので、なんだか暗い気持ちになりました。地球のどこかで常に、戦争、内戦、紛争が勃発し、大災害によって人々が犠牲になり命が奪われているのです。

3月上旬に『遺体 明日への十日間』という映画を観ました。3.11大震災の実話をもとに制作されたこの映画は、舞台が遺体安置所。安置所で何が起きていたのか、実際に体験しなければ分からないことが、映画を通してまるで自分が体験した現実のように思えてくる。涙が止まらない。一人で観に行かなければよかった…。こういう映画を見ると、世の中で騒がれている「風化」などという言葉は有り得ないんじゃないかと感じてしまいます。震災で愛する家族や家を失った人々の心が癒えるのにどれ程の年月が必要なのか、気の遠くなる想いがします。もとの生活には戻れない、新しい生活や人間関係を築くことにしか道が残されていないし、その新しい何かに没頭できるようになったとき、きっと屈託のない笑みがこぼれるのかもしれません。

せめて、春の花々が純真無垢に開花するとき、その生命力と儚くも潔い美しさで哀しみを抱えた人々の心が少しだけでも癒されることを祈りたいです。

ナンダカトリトメノナイハナシニナッテシマイマシタ…。
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by tomtom2006T | 2013-03-27 13:12 | DIARY | Trackback | Comments(0)

ジャズ・マドンナ<十萌子>の、徒然なるままに・・・。


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