「心付け」

昨春、私がシュジュツをする…と友達に言ったら、「心付けをしといた方がいいよ。そうすればちゃんと扱ってもらえるから。」とアドバイスされました。

私は、「何それッ?!」という反応。それがなければ、ちゃんと手術してもらえないとしたら、「何それッ?!」でしょ~? 心付けとはいわゆる「チップ」。成功報酬ならばいざ知らず、事前のチップでご機嫌を取る作戦。

友達の父君がとあるガンで手術をしたとき、病室の人たちとの情報交換で、包む額は3万円が相場…ということだったそうです。病室の4人の患者さんが3万円ずつ包み、もし同じ医師だったら、12万円の副収入!誰も見ていないときに、医師のタモト(白衣のポケット等)に滑り込ませるのだそうです。(誰にも見られずに差し上げるのは若干至難の業です。)医師は、一回か二回かは断わるものの、結局は受け取るらしいです。でも、心付けの効果か否かわかりませんが、友達の父君の手術は成功し、今は元気に過ごされているようです。安堵。

公的な病院の病棟ナースステーションには、「お心遣いは一切お断りします」…という旨が公示されてあります。私は自分の経験として、ナースステーションはお花は受け取っても、菓子類は受け取らないことを知っています。ましてや、心付けや餞別の類はご法度です。

それなのに、心付けをする患者が存在し、それを受け取る医師も存在しています。

昨年二回、私がシュジュツを受けた時も、病室で心付けが話題になりました。「やるんですか?」「やらなくていいんですか…?」「やった方がいいって聞いたんですけど…。」「やるとしたら幾らですか?」「やりませんよー。(私)」という会話。でも、二回目にニューインしたときは、その話に”花”が咲きました。

「んでも~…」と県北から入院していたお婆ちゃん。彼女の話はこうでした。村の有力者の娘さんがガンと診断され、助からないと宣告されたそうです。ところがその有力者(父)はどうしても娘を助けて欲しいという一心で心付けをしたそうです。すると、「なんということでしょう~!」その娘さんはガンを克服し今は元気に生活しているのだそうです。お婆ちゃんは「心付けは効果があった」という意見でした。

「その心付けって、幾らだったんですかー?」と私。
100万。」とお婆ちゃん。

「えーッ!!!」と、私を含む病室の患者さんたちの驚きは凄いものでした。

どう思いますか?

心付け100万円で、助からないと言われた命が助かった!のです。その主治医が100万円でどんな特別な治療を施したのかは分かりません。本気で治療したからでしょうか?本気じゃないときもあるのでしょうか?ひょっとすると元々助からない命ではなかったのかもしれません。もしそうだったら、それは詐欺です。有力者は足元を見られたのかもしれません。
その事実、どう考えればいいのか全く分かりません。

心付けで、治療する側の本気や積極性や丁寧さが左右されるとしたら、それはとても悲しいことです。執刀医は、腕がいいか悪いかは別としても、いつだって誰にだって最善を尽くして欲しいです。そして、心付けが当たり前のように期待されるものならば、それも悲しいことです。

私は昨年、専門医のいる2つの大きな総合病院にお世話になりました。どの専門医にも心付けは「差し上げません」でした。入院費用だけでも大打撃です。心付けをしなかったせいで、自分のシュジュツがうまく行かず、ビョーキが治らないのであれば、それはそれで自分の運命なのだと受け入れるしかないと思っていました。別の言い方をすれば、専門医と言われる医師達の誇りと技術を信じようとしていたとしか言えません。どの医師もその道ではよく知られた名医だ…と町医師から聞いていましたから。終わってみて思いますが、二人の主治医は最善を尽くしてくれたと確信できます。

看護師さんたちの対応も、十人十色。優秀な人もいれば、そうでない人もいます。かゆいところに手が届く人もいれば、雑で思いやりのない人もいるし、歴然と能率の悪い人もいます。「手当」というものを知っている人と知らない人…、想像力のある人と無い人、色々です。そこに心付けを投入して、もし対応が見違えるように改善されるのであれば、それは在るべき姿ではないでしょう…?白衣の天使と言われる所以は何なのでしょう?「白衣の天使」とはすでに死語?

「お心遣いは一切お断りします」と公示してあるのだから、それでいいのではないでしょうか…。まだまだ「ソレをするかしないかを迷う」環境があるということが問題です。(縁故がある場合は、私的なレベルになりますから全く別のような気もしますが…。)

どんなことにも、当たり外れがある…ということを受け入れざるを得ないような気もしますが、もし納得が行かなければセカンド・オピニョンというものもあるので泣き寝入りだけは避けたいものです。

自分の主治医が心付けで対応が変わる人かそうでない人か、自分の勘を信じるほかはありません。

それにしても、病棟内の様々な人模様は、観察する価値があります。普通に健康に暮らしていたら、絶対に見ることのない光景を目にしますから…。人生勉強になります。

以上、「心付け」なるものについての考察でした。
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by tomtom2006T | 2013-01-22 13:40 | DIARY | Trackback | Comments(0)

ジャズ・マドンナ<十萌子>の、徒然なるままに・・・。


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