一期一会の無我夢中

長くなりそうです…。

5月10日午後1時に、宮城県庁前でizauraさんとryoくんと「ボサノヴァギター軍団」―木村純さんとRicardoさんと和製James Taylorさんと待ち合わせをし、私たちは一路七ヶ浜国際村ホールへ向いました。

ずっと心配していた国際村。昨秋私が「音の記録」と録った場所、今は避難所となっています。そこに再び足を踏み入れることができる日が、いつの日か全く想像もできていませんでした。その日がこの日。前夜の打ち上げでのお喋りが切っ掛けで、彼らの慰問演奏に参加させていただくことになりました。偶然で思いがけない出来事でした。出会いに感謝するばかりです。

七ヶ浜公民館の敷地内、名古屋のボランティアが運営している事務所兼プレハブ喫茶店と、災害支援ボランティアセンター(集合所)で、許可をいただきゲリラ演奏。「たった一人でも聴いて頂ける方がいれば、ぜひ演奏させて頂きたいです。」と静かに物凄い熱意でおっしゃっていた木村純さんの心意気、忘れません。

プレハブ喫茶店の壁には、とてもヴィヴィットな色で力強い絵が描かれていました。「がんばろう七ヶ浜!」ボランティアの皆さんも、被災者の皆さんも辛くてもガッツで頑張ろうとしている様子がありありと伺えました。

ボランティアセンターは体育館で、ちょうどボランティアの方々が仕事から帰ってくる時間帯でした。ボランティアの方々が私たちの演奏を聴いてくださいました。オレンジのツナギを来た外国人女性が、歌い終わった私に話しかけてきました。「つぎのパワーヨガは明日もあるから、このまま続けて唄ってください」と。彼女はボランティア兼ヨガ講師でした。そのことを担当の方に伝えたところ、「パワーヨガを楽しみにしている人もいるので、それはできない」とキッパリ。時間通り、私たちの演奏は終了し、撤収。ボランティアの方々は全国から来ていて、そのヨガ講師の方はロシア人だったし、その通訳(お仲間)は中国人でした。世界中からボランティアが来ている事実に、感動しました。私もizauraさんも、無我夢中。短い時間で生演奏を聴いてもらい、「楽しい」或いは「リラックス」する瞬間を感じてもらいたいがために、無我夢中。どれだけの心を伝えられたかは、わかりません。それを聴いてくださった方々の心の状態に任されています。でも、笑顔をみせてくださった方が沢山いたので、演奏できてよかったと思いました。

そして、夕方から多賀城文化センターに移動し、小さなロビーで演奏させていただきました。手作りガンザを配り、子供たちも集まってきて、皆で音を楽しみました。私の左隣に座った寂しげな女の子がガンザを2つ持っていました。そのガンザを1つ、右隣にいたryoくんが欲しがったので借りたのですが、彼女は「それ、お母さんにあげたい」とポツリと言いました。もちろん、その1つはすぐに返せましたけれど。後になって思いました、あの子はこの日のことをどんな風にお母さんに話したんだろう…?

演奏が始まって無我夢中。終っても無我夢中。どういう風情で自分が立っていたか記憶なし。すると、再びあの寂しげな女の子が私の傍に来ていました。それに気付いて言葉をかけようとした時、とあるオジサンが私のところへやって来て画用紙を広げ、サインをしてして…とクレヨン箱を差し出しました。(その画用紙には、その女の子そっくりな似顔絵が描いてあって二度びっくり。)好きなクレヨンでサインをして…と言うのです。サインを求められたのは、人生始まって以来2回目。戸惑いながらオレンジのクレヨンで「十萌子」と書きました。書き終わったら、今度はそのクレヨンを「あげる」と言ったのです。私は最初、もらうことを遠慮しました。だって、クレヨンが無くなったらオジサンはその色を使えなくなります。それでも、そのオジサンは「いいからいいからあげる」と言いました。1/3くらい減っているクレヨンを、私は記念に頂いてきました。そのクレヨン、とても大切なものになりそうです。そして、izauraさんと木村さんもサインをしてあげていました。きっとそのオジサンは、私たちの演奏を記憶の中でいつか又思い出してくれるに違いありません。

音楽に人の心を癒す力があること、確実です。でも、時と場合によっては不要なときもあるかもしれません。百分の一くらいの力しか発揮できない場合もあるでしょうし、絶大なヒーリングになる場合もあるかもしれない。人の心の回復力にはそれぞれのスピードがあると思うので、それぞれの心の状態で、何かの刺激になってくれたら良いと思います。楽しそうな刺激、笑みの刺激、涙の刺激、忘却への刺激、身体のどこかを動かす刺激…。一瞬でも気分転換ができれば、心のストレッチになると思うのです。押し付けがましくなく、自然体で、自分たちが一心に音を楽しんで演奏し、聴いてくれている人々の心に寄り添って存在すればよいのかな…と感じました。避難所という「非日常」の中での、ささやかな娯楽の選択を楽しんでもらうだけでもよいのかもしれないと、ぼんやり想っています。

少しずつの心の快復、少しずつの努力の積み重ねで、一日も早くこの「非日常」の生活が終りますように…。


<後記>

延べ約14時間行動を共にしたizauraさんは、柳のような人であった。あるいは、たんぽぽの種のようでもあった。風にふ~と吹かれて飛んでゆき、あちこちに種を撒いてくる人。そのガッツと好奇心と行動力はどこから来るの?(でも、お願いだから運転しながら地図見ないでね…。)
http://ameblo.jp/izaura/

木村純さんは、ソーラーパネルのようなお方であった。太陽エネルギーをいっぱい貯えている感じ。そして、きっと人の心に対して深い想像力をお持ちなのだろうと…思った。
http://www.jun-kimura.jp/

Ricardoさんは、沈着冷静、そばに佇んでいてくれるだけで安心できるような方であった。困ったときは彼のところに相談しにいけばよいに違いない…。
http://shinbashi-z.jimdo.com

和製James Taylorさんは、一声でその繊細な感受性が伝わってくる方であった。Don’t Let Me Be Lonely Tonight、私もいつか唄いたい!

みんな音楽大好き人間♪ 皆さんと出会えて、一緒に演奏できて、時間を分かち合えて嬉しかったです。ありがとうございました♪
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by tomtom2006T | 2011-05-18 16:27 | DIARY | Trackback | Comments(0)

ジャズ・マドンナ<十萌子>の、徒然なるままに・・・。


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